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3月8日に「ミモザの会」発足!蔵出し絵画を次世代へ

浅生田光司画伯の蔵出し絵画を【無償】で届けるボランティア・プロジェクト 「ミモザの会」発足!

~「坂崎乙郎」氏が浅生田画伯の個展に寄せた素敵な推薦文もご紹介~

山岳画家として有名な浅生田 光司(あさおだ みつじ)画伯(1925-2018 元横浜美術協会会長)の絵画は、瑞々しく愛に溢れ人々の心をいまも癒し続けています。

浅生田画伯の絵画は、百貨店などでの個展を重ねた際などに、かなりの数がお嫁入り(販売)しましたが、ご自宅のアトリエと倉庫にまだ絵画が残っています。

夫人サブリナ幸子さんは、ご自宅付近の倉庫に保管している大型作品の今後について、ご自身の83歳という年齢も考え、悩んだ末「病院や高齢者施設など、多くの方を癒せる場所にぜひ寄付したい」と、結論を出されました。

そこで「ミモザの会」として、ボランティアチームで動くこととなりました。

蔵出し絵画にどのような作品があるかや、今後の活動内容は少しずつご紹介予定。
大きな絵を病院や高齢者施設などに寄付しますので、ぜひこの記事をご覧の方にも、ご協力いただければ幸いです。

◆詳細はこちらの記事「ミモザの会について」をご覧ください

 

「ミモザ」についてお伺いしました。
ご自宅インタビュ―もぜひご覧ください。

まるで詩のように素敵に絵画を語る美術評論家の坂崎乙郎氏が、1981年 松屋銀座7階で開催された、浅生田画伯の個展に来てくださった際に

「(浅生田画伯は)最後の画家ですね。頭で描くのではなくて、五感で描く方。
自然のエネルギーを感じます。」と伝えてくれたそうです。

坂崎乙郎氏は、浅生田画伯の推薦文として、こんなに素敵なコメントを寄せてくださっています。


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山が空の紫を映しているのか、それとも空の紫こそ山の反映なのか。浅生田さんがカナダで描いてきた「ウィルコックスへの道」をジッと見ていると、自然はその色彩においても有機的連関を生きているように思われる。そういえば「アサバスカの初夏」の白雲も白雪も空の紫と互いに呼応するかに、ヴァイオレットにとりかこまれている。
近作の中では、ぼくはこの二点が好きだ。自然が額縁の中におさまらず、臨場感があふれているからだろう。つまり、ぼくは山を遠望しているというより、前景の一角に立っている。ぼくも自然の一部であり、ぼくの眼も紫にそまる。

そして、当の二点には、近景から遠景へと視点が移るさいの、めまいに似たおどろきがあるのだ。それはぼくらが現実に山を歩いていて体験する、こちら側からむこう側への絶望の距離である。此岸から彼岸へ。あるいは、彼岸から此岸へ。
(坂崎乙郎)
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坂崎 乙郎(さかざき おつろう、1928年1月1日 – 1985年12月21日)氏は東京都生まれの西洋美術史研究家、美術評論家。早稲田大学教授。父は美術史家坂崎坦さん。圧倒的な知識と感性でコアなファンを多数持つカリスマ。

横浜が誇る浅生田光司(あさおだみつじ)画伯の絵が次世代そして皆様の心に届きますように。

最後までご覧いただき誠にありがとうございました!